次男の頭
次男も中学生になり、ずいぶん背が伸びた。
体は大きくなってきたが、中身はまだまだ可愛いものだ。
反抗期で素直でない時もあるが、「えらいえらい」と頭をなでてやると、「へへー」と照れ笑いしている。
長男が中学生の時、こうやって頭をなでてやっただろうか。えらいえらいとほめてあげただろうか。
あの頃私は子育てと仕事で忙しく、ほんとに毎日余裕がなかった。
長男の気持ちを思いやる余裕もなかった気がする。
長男の体が家に戻ってきた時、私は何度も頭をなでた。髪をなでながら、こうやって長男の頭をなでるのはどれだけぶりだろうと思った。
今次男の頭をなでるたびに、長男の最後になでた頭の感触を思い出して心が苦しくなる。
もっとなでて、もっとほめてあげれば良かった。
この苦しみ、後悔は一生消えることはないだろう。