青い空の向こうに

2017年4月息子が青い空の向こうに行ってしまいました。

エンバーミング

監察医朝顔の漫画で、エンバーミングのことが載っていた。


遺体に処置を施して長期保存を可能にする技法だ。


息子が発見された時、亡くなって数日たっていたので、葬儀屋さんはもう翌日には火葬にしましょうと言われた。

見た目はそうでもないが、中はだいぶん傷んでいますのでと。


あっというまに朝になり、葬儀が終わって出棺になった。

火葬場に向かう寝台車の中で、私はずっと息子の顔を見ていた。

早く目を開けないと焼かれてしまうよと顔をなでていた。


あの時エンバーミングのことを知っていたら頼んだだろうか。

そうしたらもう少しゆっくりお別れができただろうか。

でも息子はそんなことは望まなかったかもしれない。


息子の冷たくこわばった指の感触を思い出しながら考える。

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