青い空の向こうに

2017年4月息子が青い空の向こうに行ってしまいました。

事故物件

息子が亡くなっていると夫から連絡を受け、みんなでアパートに駆けつけた。

すでに警察車両が何台もいて、警察官の方も何人もおられた。調査が終わるまですぐに部屋には入れてもらえず、駐車場の車の中で長い間待機していた。


その間アパートの人や近所の家の方が何人か通り過ぎていかれた。中には気の毒そうな顔をしてこちらを見ていく方もいた。


息子の葬儀が終わって一ヶ月くらいしてから、大家さんとお話し合いをした。話し合いの結果、大家さんに賠償金をお支払いすることになった。

その時、あーそっかーうちはこのアパートのこの部屋を事故物件にしちゃったんだとやっと気がついた。それまでそんなこと思う余裕がなかった。


そりゃそうだよね、そんな部屋誰も住みたくないよね。

大家さんにも、アパートの人たちにも申し訳ないことをしてしまった。


あの部屋は今どうなっているのだろう。

誰か住んでくれているのかしら。

見に行く勇気はないけれど。

ごめんなさいと心の中で手を合わす。

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