サイの角
次女の高校は仏教系だったので、経典を読む時間とか宗教の時間などがあった。
たまたまその学校に行ったので、うちが熱心な仏教徒というわけではなかった。
次女の卒業式の日、来賓の若い住職が祝辞を述べた。その中でお釈迦さまの言葉の一節を話された。
『四方のどこでも赴き
害心あることなく
何でも得たもので満足し
諸々の苦痛に堪えて
恐れることなく
犀の角のようにただ独り歩め』
有名な言葉らしいが、初めて聞いた。
サイの一本の角のように、人に惑わされず、まっすぐ自分の道を行け
ということらしい。
哲学や仏教に興味があるわけではなかったが、なぜかとても心に残った。
人に惑わされず自分の道を行くというのは簡単なようでなかなか難しい。
実践できるほど人間ができていないが、心がザワザワしたときは、心の中でこの言葉をつぶやいてみる。