慰霊祭
息子の葬儀をお願いした葬儀社では、毎年この時期に慰霊祭を開催している。
去年に引き続き今年も参加してきた。
アロマキャンドルに、風鈴演奏家の方のミニコンサート、ソプラノ歌手の方の独唱と、なかなか盛りだくさんだ。
スイスオルゴールの鑑賞会では、オルゴールの物悲しい音色に思わず涙がこぼれた。
会場にはたくさんの遺族の方が出席しておられた。
皆穏やかな顔で楽しんでいるように見えた。泣き顔なのは私だけのような気がした。
最後大きな花火が打ち上がる。
みんな歓声を上げて見ている。
この中でうちのように、子供を自死で亡くした人はおいでるのだろうか。
いないのかもしれないなあ。
でも私も去年の方がもっと大泣きしながら参加していた気がする。
悲しみは変わらないのに、どうしてだろう。少しずつ受け入れているのだろうか。
今日久しぶりに涙を流した気がする。
胸のつかえはとれることはないのに、だんだん泣く日が少なくなっている。
これが時薬なのかしら。
この胸のつかえも時薬で溶かして流せたらいいのに。
でもきっとそんな日は来ない。